歯周病の原因

主な原因は、歯の表面につく「プラーク（歯垢）」です。プラークにはたくさんの細菌が住んでおり、これらが歯ぐきに炎症を起こします。プラークがしっかり取り除かれないと、やがて硬くなって「歯石」になります。歯石の表面にもさらにプラークがつきやすくなり、悪循環が起こります。

歯周病の進行

歯周病は大きく分けて2つの段階に分類されます。

　１．歯肉炎（しにくえん）
　初期段階で、歯ぐきが赤く腫れたり、歯磨きのときに出血したりします。この段階であれば、適切な歯磨きや歯科でのクリーニングにより、元の健康な状態に戻すことができます。

　２．歯周炎（ししゅうえん）
　歯肉炎が進行すると、歯ぐきのまわりの組織や歯を支えている骨にまで炎症が広がり、歯を支える力が弱くなります。歯と歯ぐきの間に「歯周ポケット」と呼ばれるすき間ができ、そこに細菌がたまり、さらに症状が悪化します。重度になると、歯がぐらぐらして噛めなくなり、最悪の場合は歯が抜けてしまうこともあります。

歯周病をチェックしてみましょう

歯周病は、初期段階では自覚症状が少なく、「気がついたら重症化していた」というケースも少なくありません。以下に症状を挙げてみましたので、セルフチェック✅してみましょう。

　✅　歯ぐきの腫れや赤み

　✅　歯磨き時の出血

　✅　口臭が気になる

　✅　歯が長くなったように見える（歯ぐきが下がる）

　✅　歯がぐらつく

　✅　食べ物が歯に挟まりやすくなる

いかがでしたか？１つでもあてはまる場合は、歯科医院でチェックしてもらいましょう。

歯周病の予防と治療

予防の基本は「毎日の正しい歯磨き」と「定期的な歯科検診」です。

歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使って、歯と歯の間のプラークもしっかり取り除くことが重要です。また、喫煙やストレス、糖尿病なども歯周病のリスクを高めるため、生活習慣の見直しも予防につながります。

当院では、歯周病になった原因を患者さまと一緒に考えていきます。さらにブラッシング指導を中心とした歯周病治療を行うことを特徴にしています。患者さま個人に適した歯ブラシや歯磨剤を処方いたします。その後、専門の歯科衛生士によるプラークや歯石の除去が行います。

まとめ

歯周病は「サイレントディジーズ（静かなる病気）」とも呼ばれ、気づかないうちに進行する怖い病気です。しかし、正しい予防と早期発見によって、進行を防ぎ、健康な口の状態を保つことができます。毎日のケアと、定期的な歯科医院でのチェックが何よりも大切です。健康な歯と歯ぐきを守るためにも、今日からできるケアを始めましょう。